あらましチャンネル容量は, 短波放送周波数のプランの作成過程を設計し, 作成作業を円滑に進めるうえで重要な指標となる.
我々は, 現実の放送要求の内容を放送局のモデルとして用い, 数通りの順序で割当を行い, 1チャンネルに収容可能な放送局数の平均値でチャンネル容量を算定した.したがって, 求めた値は現実の短波放送帯の利用状況を直接に反映したものといえる.
この方法を能率良く実施するコンピュータプログラムを作成し, チャンネル容量を計算した結果 (i) SI比を変えた場合のバンド別のチャンネル容量とその時刻による変化, (ii) 短波放送帯全体の収容可能送信数, (iii) 現行要求と収容可能送信数との比較による短波放送帯の混雑状況, などを定量的に明らかにした.さらに, これらの結果と推定計算の経験を踏まえた見地から, プラン作成への提言を述べた.
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