本研究は、高齢化に伴う医療・介護ニーズの増大に対応する地域包括ケアシステムの実現を背景とする。特に、高齢者向け通所型介護サービスにおける課題に着目し、そのシステム構築設計における国際P2M理論(プロファイリングマネジメントとプラットフォームマネジメント)の有効性を検証することを目的とする。研究対象として、山口市の青藍会グループによる高齢者向け通所型介護サービスシステムのウェルネスコミュニティ型への改善事例を取り上げる。この事例分析を通じて、地方都市における地域包括ケアシステムの中核サービス構築に資する実践的知見の獲得を目指す。本研究は、P2M理論の実践的適用可能性を検証するとともに、高齢者介護サービスシステムの設計・改善における新たな方法論の確立に寄与することが期待される。
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