長年こどもの本と文化にかかわってきた多くの市民が「こどもの図書館」設立の運動を始めた。そのきっかけは, 高知県立図書館の新館建設・移転の計画であった。紆余曲折を経て, 県行政の支援のもとにこの運動は「NPO高知こどもの図書館」として結実した。開館以来1年余り, 図書館活動は順調に進んでいる。残るところは財政基盤の確立であるが, これは館の努力だけではのり越えがたい問題でもある。NPOの仲間と手を携えて, 志ばかりでなく財政的にも確固とした非営利組織となるべく, 方策を探り努力を続けなければならない。社会の成熟を促進するために。
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