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クエリ検索: "キリスト集会"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 綾城 初穂
    宗教と社会
    2011年 17 巻 31-46
    発行日: 2011/06/11
    公開日: 2017/07/18
    ジャーナル フリー
    現代日本社会では、宗教団体に対する否定的言説がある。このような社会で宗教信者として生きるとはどのようなことであろうか。本論文ではこの問いを「宗教」という言葉の語りを分析することにより検討することを目的とした。日本人プロテスタント14名をインフォーマントとした半構造化面接を行い、その語りをポジショニングの視点から質的に分析したところ、「宗教」という言葉は3つのポジションおよびストーリーラインから語られることが見出された。「宗教」という言葉の含意は、3つのポジション間で異なっており、それらのポジションは語りの中でしばしばシフトしていた。考察では、日本社会でキリスト教徒として生きるということが、日本社会とキリスト教の間をシフトする動的な営為であることが論じられた。本知見は、日本社会における宗教信者の一側面を照射する上で「宗教」という言葉に着目することが有用であることを示すものである。
  • 日本人キリスト教徒は日本社会の「宗教」ディスコースにどうポジショニングするのか
    綾城 初穂
    質的心理学研究
    2014年 13 巻 1 号 62-81
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/07/10
    ジャーナル フリー
    先行研究では,日本人キリスト教徒が「宗教」を語る際に,複数のポジション(ディスコース上の立ち位置)から「宗教」について矛盾した語りを行っていたことが見出されている。本研究では,この矛盾した語りに伴う葛藤に彼らがどのように対処しているのかを,ポジショニング理論によって検討することを目的とした。分析の結果,語りの時間的性質によってポジション間の矛盾を無化していることが見出された。また,個人的ポジショニングという「個人」を強調する発話行為によって,語り手が日本社会の「宗教」ディスコースのモラルオーダー(ポジションに付随するルール)に対処していることも見出された。個人的ポジショニングの検討から,この発話行為が語り手の固有性を指示することでモラルオーダーの効力の及ばない「聖域」を作り出すことが指摘された。現代社会において個人は,多様な文脈と単一の固有性とを同時に課せられている。それゆえ,多様なポジションが生じる語りの中で固有性を指示する発話行為として「個人」を捉えることは,現代社会の「個」の在り方を検討する上で有益と言えるだろう。
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