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クエリ検索: "ゴマフイカ科"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • *松田 純佳, *松石 隆, *田島 木綿子, *佐々木 基樹
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-52
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     コマッコウ Kogia brevicepsは全世界の温帯から熱帯域に生息している.日本では本州の太平洋側でしばしば漂着報告があるが,北海道では現在まで 5個体しか漂着していない.また,日本周辺海域における食性情報は皆無である.本研究では 2011年 9月と 2012年 5月に北海道太平洋側に漂着したメス 2個体の胃内容物調査結果を報告する. 胃内容物は,頭足類に関しては顎板,魚類に関しては耳石を用いて可能な限り下位の分類群まで種同定を行った.主要餌生物を特定するため,餌生物の個体数組成(N%)を求め,頭足類の外套膜長を嘴刃長より推定した. 胃からは 8科 8種の頭足類(テカギイカ科,ホタルイカモドキ科,
    ゴマフイカ科
    ,ユウレイイカ科,アカイカ科,ムチイカ科,ツメイカ科,サメハダホウズキイカ科)と 1科 1種(タラ科)の魚類が出現した.最も個体数の多かった餌生物はテカギイカ科イカ類 Gonatidae spp.であり,出現した餌生物の 76.1%を占めた.餌生物のサイズ組成は,最も小型の餌生物が外套膜長 29.4mmのツクシユウレイイカ Chiroteuthis (Chirothauma) calyxであり,最も大型の餌生物が外套膜長 420.2mmのキタノスカシイカ Galiteuthis phylluraであった.結果より,コマッコウは北海道において主に沖合の頭足類を利用しているが,スルメイカTodarodes pacificusとホタルイカ Watasenia scintillansも餌生物種として出現したことから,沿岸と沖合両方の海域で摂餌を行っていることが明らかになった.
  • 松田 純佳, 松石 隆
    日本セトロジー研究
    2021年 31 巻 5-9
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/17
    ジャーナル オープンアクセス

    コマッコウKogia brevicepsは全世界の温帯から熱帯域に生息するハクジラ類である.日本沿岸では 本州の太平洋側でしばしばストランディング(座礁・漂着・混獲)報告があるが,北海道沿岸では現在まで6個体しか報告されていない.また,日本周辺海域における食性に関する報告は見当たらない.本研究では,2011~14年に北海道太平洋側沿岸にストランディングしたコマッコウ3個体の胃内容物を調査した.その結果,8科10種の頭足類,および1種の魚類が出現した.どの個体もテカギ イカ科イカ類を摂餌していた.次いで,3個体中2個体から,ホタルイカWatasenia scintillans,ヒカリテカギイカGonatus pyros,ツクシユウレイイカChiroteuthis calyxが出現した.個体数組成では,種不明テカギイカ科イカ類Gonatidae spp.で73.0%となり,次いでホタルイカ6.2%,ツクシユウレイイカ3.4%となった.1個体からのみ魚類が出現し,種同定の結果スケトウダラGadus chalcogrammusであった.餌生物のサイズ組成は,最も小型の餌生物が外套膜長29.4 mmのツクシユウレイイカであり,最も大型の餌生物が外套膜長420.2 mmのキタノスカシイカGaliteuthis phylluraであった.以上より,コマッコウは北海道沿岸において主に中深層性の頭足類を利用していることが明らかになった.

  • 鷲見 みゆき, 大泉 宏, 三井 翔太, 崎山 直夫, 鈴木 聡, 樽 創
    日本セトロジー研究
    2023年 33 巻 1-7
    発行日: 2023/11/20
    公開日: 2023/11/30
    ジャーナル オープンアクセス
    スジイルカStenella coeruleoalbaは,世界中の熱帯から温帯の海域にかけて広く分布するハクジラ亜目に属する小型鯨類である.本研究では,本種の食性解明のための基礎的知見を得ることを目的として,2019年1月から2021年5月までに相模湾の神奈川県沿岸に漂着した10個体の胃内容物を調査した.その結果,6個体の胃から頭足類(カギイカ,ホタルイカモドキなど5科3種)の顎板,魚類(ハダカイワシ,オオクチイワシなど2科3種)の耳石が確認された.魚類・頭足類ともに日周鉛直移動を行う中・深層性の種が主体であったことから,漂着したスジイルカ6個体が索餌のため中・深層まで潜水したか,或いは夜間に表層へ浮上した小型遊泳動物を採餌していたことが示唆された.
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