千葉県にある高根台団地の類は，樹齢約 50 年であり，居住者や地域住民に多くの潤いを与えて来ている。建替事業に伴い，類を確実に保存・移植により継承する為に，樹木の活力度(樹勢，枝の伸長他 10 項目)等を行った。本研究ではこの活力度調査に加え，樹木の花付の調査を行い関係性を確認した。その結果，類の活力度は概ね良好で、活力度I(良好)とII(やや良好)の合計は約 75 ％であると共に，活力度と枝の伸長に関係性が見られた。今後は検体数を増加し，関係性をより明らかにしたい。

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藤沢市にある六会幼稚園のサクラ類は，幼稚園の開園時に苗木を植栽している。現存するサクラ類はソメイヨシノ２本とカンザン 1 本であり，樹齢は約 60 年程度で長年多くの園児や父母に親しまれている。しかし，園長から近年サクラ類の花付が少なく，その回復の要望を受け，樹木・花付・基盤等の診断調査を行った。樹木生育の障害を取り除く為に，土壌改善，枯れ枝の除去，腐朽部の処置等の環境改善を行い，継続調査を行っている。

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In late years, flower viewing of Sakura presents the phenomenon of the boom. However, there is few document about the flower viewing of Sakura in China. Therefore, this study is intended to grasp circumstances of "the flower viewing" in modern China. Though the survey of internet, news and document, it could be said that in 1972 the Sakura had been often given to China by various interchange as the friendship, and in 1980’s and 90’s the Sakura was planted as a symbol of interchange between China and Japan. The flower viewing spot of the Sakura has grown to 56 locations by now days. Though the field work, it could be said that plants form of the Sakura has 4 patterns, there are forests, forest along the line of mall, groups, and Row of trees. Each place has its own characteristic that is different from the spots in Japan, and is already gotten high evaluation in China. The Chinese enjoy the Sakura with walking and without drinking or eating. Sakura not only plays a role as the cultural exchange, but also become the new purpose object of recreation and the education of culture between the young people in China.

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‘染井吉野’はサクラの栽培品種のなかでも特に馴染み深い花木であり、その起源については様々な研究分野において熱心に調べられてきた。著者らは昨年の森林学会において、核SSRマーカーを用いたDNA多型分析を行い、‘染井吉野’の起源について再評価した。その結果は、‘染井吉野’の起源にエドヒガンとオオシマザクラが関与し、他の野生分類群が関与する可能性は低いことを、改めて示すものであった。本研究では、更に詳細な解析を行い、‘染井吉野’がオオシマザクラとエドヒガンの雑種第一代である可能性が高いことを明らかにした。また、‘染井吉野’と他の栽培品種の遺伝子型を比較したところ、‘染井吉野’が片親であるとされる栽培品種（‘衣通姫’、‘咲耶姫’、‘仙台吉野’など）だけでなく、DNAの突然変異などを考慮して数座のミスマッチを許容する場合、系の栽培品種のいくつかについても親子関係が成立し得ることがわかった。これらの栽培品種は、‘染井吉野’と直接の親子関係を持たないかもしれないが、何らかの血縁関係はあると考えられ、‘染井吉野’と系の栽培品種の作出過程に共通の親個体が関与している可能性が高い。

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Glucogenkwanin, C₂₂H₂₂O₁₁⋅2H₂O, faint yellow needles, m.p. 273-274°, was isolated from the bark of Prunus verecunda (Koidz.) Koehne and two kinds of P. Jamasakura variety (Japanese hill cherry). From the bark of P. Lannesiana variety (double-petalled species), sakuranin was obtained. When hydrolyzed with 5% H₂SO₄, glucogenkwanin gave genkwanin and glucose. By the methylation of glucogenkwanin with dimethyl sulfate and 30% KOH solution and following hydrolysis of the methylated product with 5% H₂SO₄, apigenin-7, 4′-dimetyl ether, m.p. 174-174.5°, was obtained. Glucogenkwanin, therefore, is genkwanin-5-glucoside.

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サクラの栽培品種には複数の野生種が関与し、交雑によって多様な形質（花の色や形、開花期、樹形など）が生み出されてきた。本研究ではこれらの形質を司るDNA多型の有無および、ゲノム上の位置を特定するため、ゲノムワイドアソシエーション（GWAS）解析を行った。形質情報（樹形、樹高、花色・形・サイズ、開花期）を取得できた142品種を材料として、RAD-seq解析によりゲノム全体から40,891座のDNA多型を検出し、更に10kbp以上離れているDNA多型を機械的に選別して、5,335座のDNA多型を得た。サクラの栽培品種は複数の分類群（

系、ヤマザクラ系、ソメイヨシノ系など）を含んでいる他、親子関係にある栽培品種も含んでいるので、統計ソフトRのrrBLUP、BGLRパッケージを利用して、集団構造と血縁構造を組み込んだモデルで各形質についてのGWAS解析を行った。その結果、樹高（第1、8連鎖群）、花色（第2連鎖群）、花形（第2連鎖群）、花サイズ（第1連鎖群）、開花期（第4連鎖群）について、関連のありそうなDNA多型が検出された。

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The author in vestigated the planting distribution of 140 species of garden trees and shrubs in Japan, and already showed 36 maps of distribution in the preceding number. In this peper they have shown 36 maps of distribution and have given an explanation about then from the geographical point of view.

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バラ科サクラ属(Cerasus)のヤマザクラとカスミザクラは、日本では別種とされることが多いが、実際には混同されることも多く、海外ではC. serrulataの種内分類群とされている。これらは比較的形態が類似していることに加え、適切な識別点が一般化していなかったことから、こうした混乱が生じたと考えられる。また、ヤマザクラとカスミザクラが雑種を形成することも混乱を生じる一因だが、これまでこの雑種は正式に報告されていない。そこで、新たに雑種を記載するため、この雑種と考えられる既報の分類群を探索するとともに、形態上の特徴について検討した。この結果、三好学が1916年と1920年に茨城県の国の名勝・天然記念物である桜川から「ヤマザクラ」の品種(form)として記載した9分類群が、ヤマザクラ×カスミザクラである可能性が考えられた。これらの分類群について、文献および現在桜川で栽培されている個体を検討したところ、若芽色や花の香り、花柄や葉柄の有毛性などが形態的特徴として重要であると考えられた。なお、これらの分類群のタイプ標本は確認されておらず、雑種分類群として正式に記載するためには、新たにタイプ標本が必要になると考えられた。

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