アリルアミン系抗真菌剤塩酸テルビナフィン(
ラミシール
®クリーム)の1日1回塗布による表在性皮膚真菌症に対する有効性と安全性を埼玉県内皮膚科15施設で研究班を組織し共同臨床試験を実施した。総症例数は258例であり, このうち2例は解析対象から除外した。また21例は安全性評価のみとした。従って有効性, 有用性評価は235例, 安全性評価は256例を解析対象とした。皮膚所見と菌検査の結果を考慮した総合効果判定は有効以上でそれぞれ足白癬75.9%, 体部白癬95.8%, 股部白癬73.7%, 皮膚カンジダ症81.8%および癜風85.7%であった。副作用の発現率は256例中4例(1.6%)であった。有用性は有用以上がそれぞれ足白癬74.7%, 体部白癬95.8%, 股部白癬73.7%, 皮膚カンジダ症72.7%および癜風85.7%であった。塩酸テルビナフィン(
ラミシール
®クリーム)は表在性皮膚真菌症に対して有用な薬剤と考えられた。
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