日本の自動車産業は戦後の混乱期から見事に立ち直り、資源のない日本は製造産業を「省エネ型モノ作り」として急成長してきた。すり合わせが得意な日本の技術者たちは、与えられたエネルギーや資源を無駄なく使うことで、世界に通用する自動車を開発した。そして今、省エネという考えから、一気にカーボン・ニュートラルにシフトするビジョンが示されている。「ポスト省エネ」が「カーボン・ニュートラル」といえるほど単純な話ではなく、再生可能なエネルギーについても理解を深める必要がある。しかし、ここではエネルギーの話ではなく、再生可能なエネルギーの受け皿として期待される電動化車両の現在地と将来の展望を考察してみる。
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