VR,すなわち対象が目の前に存在していないにも関わらず,観察者体験者が実質的に目の前の現実であるかのように
感じる感覚やその技術においては,現実だと感じられる自身の身体を表現したい.この時,身体所有感や自己主体感について意識する必要がある.すなわち,単に身体を表示するだけでなく,その表示されている身体が自身のものだという感覚や,その身体により何らかの対象を操作するときに,その提示されている操作の様子は自身によるものだという感覚を与えるのである.本稿ではVRにおける身体表現,特に手による操作について,拙著を中心に述べる.
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