コンポジットレジンの表面性状の違いが表面滑沢材の物性におよぼす影響を, 超微小押し込み硬さ試験およびSEM観察により検討した.被着体としてコンポジットレジンを使用し, 光重合前, 光重合後, そして光重合後にレジン表面を研削し未重合層を除去した3つの条件を被着面とした.使用した表面滑沢材は, コンポジットレジンの表面滑沢材であるBisCoverと「ホワイトコートTM」に含まれる
トップコート
の2種類である.各被着体表層に表面滑沢材を塗布し, 光重合後表面滑沢材表層および断面における硬さを超微小押し込み硬さにより測定した.
結果より, 被着体となるレジン表層に未重合層が存在する場合,
トップコート
は表層の硬さが低いのに対し, BisCoverは硬さに違いが認められないことから,
トップコート
の重合は被着体の状態に影響を受けることが示唆された.
抄録全体を表示