背景:覚知から病院収容までの時間が全国平均より17分長い常陸大宮市において, 2018年5月より第二次救急医療機関を基地病院とする地域型夜間ドクターカーを導入した。 目的:地域型夜間ドクターカー導入効果を検討すること。方法:2018年5月〜2019年4月までのドクターカー事案137件と夜間帯通常救急搬送598件の性別,年齢,疾患,重症度,搬送先,現場滞在時間,救急活動時間を比較検討した。結果:救急活動時間はドクターカー群40分[IQR27-55]vs 通常救急搬送群51分[IQR36-66]p<0.0001 とドクターカー群で有意に短縮した。市内搬送率はドクターカー群で有意に改善した(ドクターカー群111件(81%)vs 通常救急搬送群379 件(63%)p<0.001)。結論:地域型夜間ドクターカーにより適正に医療機関が選定され,覚知から搬送先医療機関収容までの時間が短縮した。
抄録全体を表示