ゲームのメディア・プラットフォーム化や e-Sport イベント配信の隆盛に伴い、オンライン上のエンタテインメント空間における聴取体験の把握はイベント制作者・音響エンジニアとして重要となる。本稿ではメタバース空間内に架空のイベントスペースを設置し、イベント制作者の立場から音響空間を適切にモニタリングする手法につき、システム構築と実証実験を通じて得られた成果および今後の課題につき報告する。Unity を利用し cluster 内にメタバース会場を設営することを想定し、マルチチャンネルオーディオの入出力を Max8 を用いた UDP パケット受送信にて実現した。メタバース会場全体の賑わいと、お目当てのブース入った時の音声明瞭度向上を両立させるため、物理的な距離減衰を使わず演出に即した距離減衰カーブを独自にデザインした。
抄録全体を表示