コルポスコピーで不可視とされている子宮頸部扁平上皮癌の頸管内病変の観察に
ヒステロスコープ
を応用し, 病変の占拠部位および進行程度をおおむね把握し, これまで困難とされてきた頸管壁の狙い切除を可能にした. 癌病変部の頸管壁は表層構造に変化を来し, 白濁, 粗, 凹凸不平, 迂曲怒張血管の増生などが認められるが, 浸潤の進行とともに程度を増強した.
ヒステロスコープ
による頸管内癌病変の検索は純頸管型の発見, 細胞診と組織診の不一致例の検討, 円錐切除診の適否の判定に有用と考えられる. また醋酸加工後子宮膣部を生理食塩液をメジウムとして
ヒステロスコープ
で観察し, コルポスコピー所見にほぼ相応した所見を得た.
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