日本臨床細胞学会雑誌
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内膜細胞診疑陽性となった萎縮内膜の細胞所見
田中 耕平細部 貞廣奈良 幸一
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1995 年 34 巻 1 号 p. 21-26

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抄録

内膜細胞診疑陽性例のうち, 子宮鏡および組織診で確認した萎縮内膜27例の細胞所見について検討した. 症例の平均年齢は58±6.5歳で, 23例が閉経後, 4例が閉経前であった. 細胞所見のうち核腫大, クロマチン粗大顆粒の頻度が高く, 細胞重積性, 細胞集塊辺縁不整の頻度は低かった. 萎縮内膜の異型細胞群の核最大径は9.31±2.35μmであったのに対し異型のない細胞群は7.08±1.80μmで有意に異型細胞群の核は腫大していた. 閉経5年以内と10年以上の群で異型細胞所見数が多かった. 萎縮内膜で異型細胞が出現する理由として, 内膜腺細胞の萎縮が均等に起こらないことが推測された.

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