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クエリ検索: "ピーター・ペトロフ"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 平田 昌弘
    日本草地学会誌
    2020年 66 巻 2 号 93-97
    発行日: 2020/07/15
    公開日: 2021/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
  • ─カビを利用した熟成チーズの発達史論考─
    平田 昌弘, ヨトヴァ マリア, 内田 健治
    ミルクサイエンス
    2011年 60 巻 2 号 85-98
    発行日: 2011年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
     本研究は,1)ブルガリア中央部バルカン山脈地域における乳加工体系を明らかにし,2)その特徴を分析すると共に,3)ブルガリア中央部の事例を通じてチーズの熟成の有無・カビ利用の有無の発達史を検討することを目的とした。バルカン山脈地域では発酵乳系列群と凝固剤使用系列群の技術が確認された。発酵乳系列群の乳加工技術は,食用の酸乳へと加工する加熱乳酸発酵亜系列,バターオイル加工に特化した非加熱自然発酵亜系列,そして,自然発酵でも長期保存が可能となる酸乳を加工する非加熱自然発酵亜系列より構成されていることが把握された。凝固剤使用系列群の乳加工技術では,凝固剤としてレンネット,クエン酸,酸乳が用いられており,チーズは塩水漬けで熟成され,青カビを用いた熟成チーズも加工されていることが把握された。バルカン山脈での青カビチーズは,冬期の冷涼な期間中のみに加工し,青カビが自然に付着してくる加工法であった。バルカン半島,西アジア,西ヨーロッパの自然環境の要因,ブルガリアのチーズの加工法と利用法の事例を通じて,カビを利用した熟成チーズの発達史は,1)レンネット利用の起原地はバルカン半島である可能性が高く,2)レンネット利用はバルカン半島から東方の西アジアと西方の西ヨーロッパに伝播し,3)西アジアでは「暑熱環境性」であるがために食味性よりも保存性が最優先され,チーズは非熟成・非カビ利用となり,4)バルカン半島では,「冷涼性」と「食味の優越性」によりチーズは熟成型となり,湿度はそれほどには高くなく,カビに対する嫌悪感からカビを利用したチーズとカビの非利用のチーズとが混在することとなり,5)西ヨーロッパでは「冷涼性」に「湿潤性」が兼ね備わり,「食味の優越性」がカビを利用した熟成チーズへと極めて発達させた,と考察された。
  • 平田 昌弘, ヨトヴァ マリア, 内田 健治, 元島 英雅
    ミルクサイエンス
    2010年 59 巻 3 号 237-253
    発行日: 2010年
    公開日: 2014/03/15
    ジャーナル フリー
     本稿では,ブルガリア南西部の乳加工体系とその特徴を明らかにし,バルカン半島のブルガリアにおける乳加工発達史を論考した。ブルガリアの乳加工体系は,発酵乳系列群と凝固剤使用系列群の乳加工技術が確認された。ブルガリアの発酵乳系列群は西アジア由来の乳加工技術である可能性が極めて高く,冷涼性ゆえに水分含量が比較的高くても保存が可能なため,酸乳やバターの段階で加工が終了してしまうように変遷していた。塩水漬けにしてチーズの熟成をおこなうバルカン半島ブルガリアのチーズ加工技術は,熟成をおこなわない西アジアと熟成に特化したヨーロッパのちょうど中間的な位置にあり,ヨーロッパのチーズ加工の土台を形成した可能性が高いと考えられた。更に,レンネット利用がチーズ加工にではなくチャーニングによるバター加工用の生乳凝固に利用されていることから,もともとのレンネット利用は先ずバター加工に用いられ,後にバター加工からチーズ加工へと転用されていった可能性が高いと考えられた。これらのことから,レンネット利用によるチーズ加工の起原地の一候補地がバルカン半島であることが示唆された。このように,ブルガリアの乳文化は人類の乳加工史において極めて重要な乳加工技術を今日に伝えている。これらのブルガリアの重要な乳加工技術も,社会主義体制への移行・崩壊,EU 加盟を通じて,経営的に成り立たず,多くが消え去ろうとしている。ブルガリアは,EU という巨大経済圏に加盟したまさに今,自国の農業生産や文化の継承のあり方について問われている。
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