企業の知財戦略を理解するうえで、その企業の経営環境等と関連付けが有用である。本研究では、分析対象として近年話題となっているボールペン市場を取り上げ、特許情報と一般情報との融合によるより深い分析を試みた。一般情報として売上や営業利益および商品の人気投票などから分析対象4 社を抽出し、その市場地位および事業戦略と知財戦略についての仮説を設定した。特許情報からは、インキ種類と機能の観点から分析を行い、各社技術の特徴や開発体制などを明らかにし、仮説の検証を行った。加えて、パテントスコアを指標として各社保有特許群を特許資産規模、資産価値の点から分析し特許ポートフォリオ構築の状況について考察を行った。
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