海外のインフラ経営企業体は,競争力強化に向けて水平的・総合的に事業を拡充し,国際展開戦略を進めており,特に2000年代以降,新興国の市場開拓など積極的な活動を展開している.本論は,その台頭の背景や進化の態様,ビジネスモデル特性を分野横断的に分析するものである.これらの動きは,我が国のインフラ競争力や経済的地位等の面に影響を及ぼすおそれがあり,各モードでダイナミックな変化が進む中,我が国でも固有の環境・条件を考慮の上,「国内外での複数インフラの戦略的活用」との視点から,国際競争力強化の政策フレームワークを構築していくことが期待される.
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