ゲーム『ワンダと巨像』を主要考察対象として、ゲーム叙事における巨像の表現手法、特にプレイヤーとの相互作用のあり方を分析し、巨像が物語構造において果たす役割と象徴的意味を探究する。ゲーム内における巨像の破壊という行為を切り口に、ゲーム内の巨像が現実世界の文化や歴史からどのような示唆を得ているのか、また仮想世界において物理的制約を超えることで、いかにして現実を超越した物語効果を生み出しているのかを考察する。さらに、デジタル時代における記念碑の一形態としての仮想巨像の意義について論じる。
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