EFMC-ISMCは創薬化学研究全般に関する隔年開催の国際学会であり、近年のトレンドに沿って、疾患や研究プロセス上の課題等で切りわけたセッションが組まれ、討論が行われた。疾患の切り口では、主にがんや神経変性疾患、感染症などが取りあげられた。研究プロセス上の課題としては、産官学連携の枠組みやライブラリの質を高める取り組みといった研究を下支えする領域から、フラグメント創薬におけるヒットの見定め方や速度論的パラメーターの重要性、アロステリック調節薬の魅力と研究の難しさなど、創薬を進めるうえで重要な考え方について注目すべき内容が多かった。ポスター発表では、大環状化合物に関する発表があり、特に膜透過性を高める方策についての研究が目を引いた。
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