鉄道の目的は輸送にあり,その安全性は絶対的使命である.この使命達成のためには鉄道の特性およびその特性から必然的にもたらされる事故の形態をは握し,保安システムを設計し実践する必要がある.鉄道保安システムは,人の保安システム,物の保安システムおよび作業の保安システムからなり,これらを総合的に進め安全性の向上が計られなければならない,また,鉄道保安に直接関連する列車の運転保安については,安全確保のためのいくつかの基本となるサブシステムがあって,これらが総合し列車の保安システムが組み立てられている.なお,鉄道保安は,将来保安の体系づけを行ない人間と機械との担当範囲を明らかにしシステム的に進められなければならない.
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