テレビゲームの短時間使用が攻撃行動に及ぼす影響と、またその調整要因と媒介要因について、 女子大学生33名に対する実験により検討した。実験は、1要因3水準の被験者間計画であり、(a)暴力に 対する報奨が多いビデオゲームをプレイする条件、(b)暴力に対する報奨が少ないビデオゲームをプレ イする条件、(c)中性的な映画を視聴する統制条件があった。テレビゲームもしくは映画への接触後、媒 介要因として検討する敵意感情、ネガティブなムード、生理的喚起、活動性を測定した。その後、他者 へ電流を流す状況を設定して被験者の攻撃行動を測定した。実験の結果、テレビゲーム使用が攻撃行動 を促進させ、報奨性がその影響を調整することが示唆された。活動性とネガティブなムードがテレビゲー ムの攻撃行動促進の影響を媒介することも示唆された。
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