日和見感染症のモデル実験として, 肺炎桿菌感染3日後の重症肺炎桿菌症を誘起させたマウスに対し, AMK, 特異抗血清の単独および両者の併用治療効果を検討した。
感染マウスに対し, AMKの0.31mg/kg~320mg/kgを1回筋注した結果, 5.0~20mg/kg以上投与群に1日, 40mg/kg以上投与群に2日の延命効果が認められたが, 死亡阻止効果は認められなかった。
特異抗血清では1: 150~1: 4, 800希釈血清を感染マウス尾静脈に1回静注した結果, 1: 300以上の高濃度血清投与群では死亡を100%阻止し, 1: 1,200以下の低濃度希釈血清投与群では100%弊死した。
AMK 0.31mg/kg~5mg/kgと1: 1,200希釈抗血清の同時投与ではAMK 2.5mg/kg以上の投与群では感染マウスを100%死亡阻止効果が認められたが, 0.62~1.25mg/kgの投与群では延命効果あるいは死亡阻止効果が認められた。
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