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クエリ検索: "井上和男"
117件中 1-20の結果を表示しています
  • 井上 和男
    日本プライマリ・ケア連合学会誌
    2021年 44 巻 1 号 23-29
    発行日: 2021/03/20
    公開日: 2021/03/22
    ジャーナル フリー

    筆者はへき地で医師としてのキャリアを始めた.その経験から,日々の臨床現場で湧き上がる疑問や仮説について取り組むPractice based researchを実践し,提唱している.今回,本学会編集委員会より投稿依頼をいただいた.熟慮した結果,プライマリ・ケアで研究をする意義,そしてその研究成果を出すために必要なことについて書くことにした.常日頃から,プライマリ・ケアでの研究について興味を持つ若手は多いものの,なかなか前に進めず経験を積めないということを感じていた.実際にそのような悩みを相談されたこともある.そこでまず,現場での研究をしていくことが楽しくかつ最も良い自己研鑽につながってきたという経験を述べた.次に,そのために大切だと思っている二つのことについて実際の経験を基に書き連ねた.その一つは,キャリアの早期から研究に取り組む意義であり,若手の方々に伝えたいことである.もう一つは,より重要であるが次世代が良い環境で研究を実践するには指導者はどうすれば良いのかである.若手を指導する立場にある,あるいは将来なるであろう中堅の方々に考えていただく,その一助になればと考えている.

  • めん羊飼育部門の経営調査
    井上 和男, 大竹 通男, 渡辺 文男, 大崎 雅夫
    日本緬羊研究会誌
    1981年 1981 巻 18 号 36-52
    発行日: 1981/12/20
    公開日: 2011/04/22
    ジャーナル フリー
    農業経営にめん羊を組み入れた場合の定着の可能性について究明するため, 昭和53-55年度の3年間にわたり6-8戸の農家を対象にめん羊飼育部門の経営調査を行った結果, 次のように要約される。
    1. 飼養規模は, 成羊換算1戸平均53-55年度の年度別頭数は10.39・13.29・14.50頭であった。
    2. めん羊および建物・農機具等の耐久消費資材の年償却額は, 成羊換算年間1頭平均5,190円・4,057円・6,412円であった。
    3. 飼料・敷料・医薬品等の消耗資材は, 成羊換算年間1頭平均27,634円・19,325円・20,888円で, そのうち飼料費の占る年度別比率は, 79%・77%・75%であった。給与された飼料は・主として未利用資源 (野菜くず・野草) で, 成羊換算1日1頭当り平均給与量を年度別に示すと, 粗飼料は, 9.98・8.79・9.04Kg。濃厚飼料は, 203・125・151gであった。
    4. 飼養管理に要した労働時間は, 成羊換算1日1頭平均7.57・4.91・4.16分であった。作業別労働時間の年度別比率は, 飼料生産運搬に45・47・43%。給与清掃に21・19・20%。きゅう肥出しに10・11・10%の順であった。
    5. 生産物の成羊換算年間1頭平均販売状況は, めん羊販売額, 年度別で2,739円・12,185円・15,314円・血液販売額15,077円・15,026円、・20,035円・羊毛販売額785円・639円・798円であった。
    6. 生産費と収益性については, 成羊換算年間1頭平均で第2次生産費は, 年度別で44,774円・25,406円・32,686円に対し, 利潤は53年度-17,153円・54年度+12,401円・55年度+12,597円であったが, 8戸のうち54年度5戸, 55年度3戸が赤字であった。
    この調査で実施した, 埼玉県特有の飼養管理生産方式にもとづきめん羊飼養を行う場合, 飼養規模の安定した農家は優れた成績を示し複合経営としての定着の可能性が示唆された。
  • 椎葉 純一, 河野 建夫, 宮嶋 松一, 稲垣 三郎, 久野 幸三
    日本養豚研究会誌
    1979年 16 巻 3 号 213-218
    発行日: 1979/12/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    雄子豚の去勢は, 40~50日齢, 生体重15kg前後で実施されているものが多い。この時期になると豚はかなり抵抗し, 去勢手術は困難であり, 危険である。
    本試験は, 去勢時日齢の差異が発育及びと体形質へ及ぼす影響について検討した。
    3回の試験において, 去勢時日齢の差は, 発育及びと体形質へ有意に影響しなかった。また, 簡易筋肉分離試験において, 筋肉割合, 脂肪割合及び骨の割合に有意な差は認められなかった。
    これらのことから, 雄子豚の去勢は一般慣行の時期より早期に行うことも可能であることが示唆された。
  • 河部 靖, 金沢 保, 滝本 義一, 池田 友久, 佐藤 勝, 加納 晴三郎
    CHEMOTHERAPY
    1967年 15 巻 3 号 224-227
    発行日: 1967/05/25
    公開日: 2010/09/24
    ジャーナル フリー
    1) In vitro antimicrobial activities of bis(2-pyridyl-N-oxide)-disulfide (PODS) on gram positive and negative bacteria, various fungi, Mycobacterium tuberculosis, and Trichomonas vaginalis, were tested. As the results, the growth of these microorganisms were inhibited by low concentrations ( 0. 2 ? 6, 25 mcg/ml) of PODS.
    2) Phenol coef ficients of PODS were 34 on Staphylococcus aureus 209 P and 3. 4 on Salmonella typhosa H 9 01W.
    3) Acute toxicities (LD50) of PODS in mice showed 382 mg/kg (p. o. ) and 49 mg/kg(i. p. ).
    4) In the case of subcutaneous administration (20 m g/kg) of PODS in mice infected with Staphylococcus and Streptococcus, the therapeutic effects were not shown. As the reason, it is speculated that PODS is easily inactivated by enzyme in animal organs.
    But dermatomycosis of guinea pigs was cured d y applying of 1% PODS solution once a day for 9 days.
  • 実験的動物白癬症に対する4-(p-nitrophenylazo)-3-chlorophehol の治療効果
    山添 寛, 高村 省三
    真菌と真菌症
    1964年 5 巻 1 号 65-66
    発行日: 1964/03/20
    公開日: 2009/12/18
    ジャーナル フリー
  • 猪熊 精一, 早瀬 徹, 桑村 常彦
    油化学
    1987年 36 巻 5 号 340-342
    発行日: 1987/05/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    A series of crown ethers (12- to 21-membered) and various alkanoic acids with long hydrocarbon chains were examined as carriers for the active and competitive transport of alkaline earth metal cations (Mg2+, Ca2+, and Ba2+) in a chloroform liquid membrane system.
    The transport of all cations except Mg2+ was efficiently carried out, on the condition that a mixture of crown ether and alkanoic acid was used. This confirms the cooperative action of these two compounds as carriers. Transport efficiency was found to depend greatly on the structure of alkanoic acid and to a slight extent on the ring size of crown ether. Of the alkanoic acids examined, 2-bromododecanoic acid was the most efficient co-carrier. Unsubstituted alkanoic acids (C8C18) combined with dicyclohexano-18-crown-6 or 21-crown-7 were found to transport Ba2+ exclusively in the competitive system.
  • 酒井 純雄, 斉藤 伍作, 上野 明, 百木 克夫
    真菌と真菌症
    1961年 2 巻 2 号 134-138
    発行日: 1961年
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 三好 裕司, 宮野 幸恵, 鈴木 寿子, 須山 靖男, 小林 廉毅, 井上 和男, 豊川 智之, 井上 まり子
    産業衛生学雑誌
    2005年 47 巻 Special 号 642-
    発行日: 2005年
    公開日: 2017/10/05
    ジャーナル フリー
  • 井上 まり子, 豊川 智之, 三好 裕司, 宮野 幸恵, 鈴木 寿子, 須山 靖男, 井上 和男, 小林 廉毅
    産業衛生学雑誌
    2005年 47 巻 Special 号 641-
    発行日: 2005年
    公開日: 2017/10/05
    ジャーナル フリー
  • 猪熊 精一, 早瀬 徹, 桑村 常彦
    油化学
    1987年 36 巻 7 号 487-489
    発行日: 1987/07/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    Long N-acylamino acids from various amino acids and dipeptides were examined as carriers for the passive and active transport of alkali (M+), alkaline earth (M2+), and heavy metal cations through a chloroform membrane.
    Some of the acids more effectively mediated the transport of M+ and M2+ than higher alkanoic acids. Transport efficiency depended greatly on the kind of cation and introduced amino acid residue in the following manner : alanine and phenylalanine were effective for both M+- and M2+-transport and glycylglycine and alanylalanine, for M+-transport. Derivatives of sarcosine and glycine were found quite useful as carriers for the selective transport of heavy metal cations.
  • 小倉 英郎, 井上 和男, 大石 尚文, 武市 知己
    日本重症心身障害学会誌
    2011年 36 巻 2 号 344
    発行日: 2011年
    公開日: 2023/11/23
    ジャーナル フリー
    はじめに 重症心身障害児(者)に低ナトリウム血症を認めることは決して少なくない。その原因として、ナトリウムの摂取不足、抗けいれん薬、非ステロイド系抗炎症薬、利尿薬の投与、肺炎等の感染症などの関与が指摘されている。今回、数年以上の長期間低ナトリウム血症を認めその病態に心房性ナトリウム利尿ペプチドの関与が示唆された1例を経験したので報告する。 症例 49歳女性、体重21kg。大島分類1。寝たきりであるが、経口摂取可能。脳性麻痺、精神遅滞、てんかんの診断で、6歳から当院入院。数年前から125-129 mEq/Lの低ナトリウム血症を認め、2007年3月より塩化ナトリウム5gの経口投与を開始し、130 mEq/L代に上昇したが、効果は一時的で、2011月4月現在、130 mEq/Lを切る状態が続いている。なお、嘔吐、食欲不振などの低ナトリウム血症に起因すると考えられる症状は認めていない。血清アルブミン 4.2g/dl、血清浸透圧 264 mOsm/kg、尿浸透圧 443 mOsm/kg、新鮮尿中Na 87-125 mEq/L(平均109 mEq/L)であり、ナトリウムの尿中への喪失を疑い、内分泌学的な検討を行った。抗利尿ホルモン 0.7 pg/ml(正常値0.3-3.5 pg/ml)、心房性ナトリウム利尿ペプチド 74.5 pg/ml(正常値43 pg/ml以下)、脳性ナトリウム利尿ペプチド 25.0 pg/ml(18.4 pg/ml以下)であった。以上から、心房性ナトリウム利尿ペプチドの関与した低ナトリウム血症の可能性が考えられた。
  • 岡崎 哲也, 齋藤 貴志, 斎藤 義朗, 小牧 宏文, 中川 栄二, 須貝 研司, 佐々木 征行
    日本重症心身障害学会誌
    2011年 36 巻 2 号 344
    発行日: 2011年
    公開日: 2023/11/23
    ジャーナル フリー
    はじめに Ceftriaxone(以下、CTRX)の投与後、胆嚢内に胆石様物質(偽胆石)を認める症例の報告がみられる。超音波検査を用いた報告が散見され、偽胆石は数日で、長くても2カ月以内には無症状のまま消失することが多い。CTRXの最終投与から1カ月半後の腹部CTで偽胆石を多量に認め、その後胆石発作様の症状が出現した重症心身障害者の1例を経験したので報告する。 症例 1歳時発症の低酸素性虚血性脳症後遺症の19歳女性。体重20kg。大島分類1。常時人工呼吸器を使用し、経鼻経管栄養を行っている。自発運動は認めない。 経過 X-7月に左下肢の蜂窩織炎を発症しCTRX投与(1g/day)を開始した。1週間後も症状が持続するためCTRXを増量した(2g/day)。増量後症状は改善しCTRX投与は計3週間で終了とした。その後も約2カ月に1度の頻度で、尿路感染症、蜂窩織炎に対しCTRX投与(2g/day)を2週間程度行っていた。全身状態が安定していたX-1月の腹部CTで、胆嚢内に均一な高吸収域を示す多量の沈殿物を認めた。肝胆道系酵素を含む血液検査で明らかな異常所見は認めなかった。CT施行の約1カ月半後のX月14日、心拍数の増加を認めたため血液検査を行ったところAST 650IU/l、ALT 216IU/l、LDH 523IU/l、γGTP 975IU/lと肝胆道系酵素の上昇を認めた。翌日にはバイタルサイン、検査値の改善傾向を認めた。経過からCTRX投与による偽胆石症と考えた。その後X+5カ月時に施行したCTでも偽胆石を多量に認めた。 考察 本症例のような経管栄養患者では、経口摂取例に比較し胆嚢収縮能が低下していることが指摘されており、通常は無症状である偽胆石症で胆石発作様の症状が出現したと考えた。また、低酸素性虚血性脳症後であることから、胆嚢収縮に関わる体液性調節のみでなく、神経性調節の障害も関与していると考えられた。重症心身障害児(者)では胆石発作などの症状が出現するリスクが高く、CTRX投与はより慎重に行う必要がある。
  • 上野 明, 白石 泰夫, 山本 俊之, 百木 克夫
    YAKUGAKU ZASSHI
    1974年 94 巻 2 号 276-279
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    (±)-Phenyl-1-(imidazol-1-yl)-n-alkyl ketone-type compounds were prepared by the reaction of imidazole with (±)-phenyl-1-bromo-n-alkyl ketones. It was found that these compounds had high antifungal activity in vitro and antitrichophyton activity in vivo.
  • 井上 和男, 卯田 強
    日本地質学会学術大会講演要旨
    1995年 1995 巻
    発行日: 1995/03/20
    公開日: 2017/08/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 猿渡 和子
    日本地質学会学術大会講演要旨
    1995年 1995 巻
    発行日: 1995/03/20
    公開日: 2017/08/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 整形外科と災害外科
    2002年 51 巻 Supplement2 号 23-24
    発行日: 2002/10/21
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 山添 寛, 松井 貞良, 岡田 忠彦, 林 真知子, 林 栄一
    YAKUGAKU ZASSHI
    1983年 103 巻 4 号 455-465
    発行日: 1983/04/25
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    Propiolic acid (β-naphthyl) methyl ester (PNE) was found to have a strong antifungal action, weak skin irritation and acute toxity in mammals. The results of therapeutic tests in guinea-pig revealed that a tincture and hydrophilic ointment containing 1-2% PNE had about 76-82% cure rate on experimental trichophytosis, and that those containing 10% salicylic acid besided 1% PNE, had about 90%. PNE was tested on general pharmacological actions in mice, rats, rabbits and guinea-pigs. The results were as follows : (1) PNE was found to have a temporary fall of blood pressure in rabbits. (2) PNE did not have remarkable effects on the isolated ileum of guinea-pigs, but it showed inhibitory effects on the contraction which was caused by acetylcholine, histamine and barium chloride. (3) PNE showed weak hemolysis effects on the erythrocyte of a rabbit.
  • 小倉 英郎, 井上 和男, 武市 知己, 原 昭恵
    日本重症心身障害学会誌
    2014年 39 巻 2 号 265
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/05/27
    ジャーナル フリー
    はじめに インフルエンザの感染様式は飛沫感染、接触感染、空気感染が考えられるが、空気感染に関しては、インフルエンザの感染拡大防止対策において重要であるとする意見とそれを疑問視する意見が対立している。今回、われわれは当院重症心身障害病棟において空気感染の可能性を示唆する事例に遭遇したので報告する。 事例 2014年3月24日〜26日、重症心身障害病棟、1個病棟(41名)において、A型インフルエンザの病棟内流行を認めた。予防接種は40名に行われていた(接種率97.6%)。診断は迅速診断で行ったが、24日9名、25日12名、26日5名が発症し、27日には患者の流行は終息した(罹患率63.4%、うち2名でH1N12009が分離された)。職員では、25日4名、26日5名、27日1名が発症した。3月19日〜21日に個別支援計画の説明が家族になされており、この後の面会がインフルエンザの侵入に関与した可能性が否定できなかった。急激な発症パターンであることとアウトブレイク初日の患者配置図の検討から、空気感染の可能性を強く疑い、現場を検証した。その結果、おむつ交換時に換気スイッチを押すことにより、病棟入り口の天井から急速に吸気され、病室内から外部に排気されることが判明した。このため、病棟廊下から病室への気流が発生し、感染拡大の原因となった可能性が示唆された。この臨時の換気システムは病棟全体の換気システムとは別になっており、応急措置として、おむつ交換時の換気はしないこととした。なお、予防投与を含め、タミフル®が37名、リレンザ®が16名、ラピアクタ®が1名に投与され、流行は終息した。重篤な合併症を呈した例はなかった。 考察 当院の重症心身障害病棟は3個病棟であるが、他2個病棟では当該病棟のような気流の流れを生じる構造になっていなかった。重症心身障害病棟ではインフルエンザやノロウイルス感染症の流行はしばしば経験される。空気感染対策を考慮した病棟の設計が望まれる。
  • 土井 知栄子, 香月 みよ子, 内山 環, 笠本 絵美, 竹本 潔
    日本重症心身障害学会誌
    2014年 39 巻 2 号 265
    発行日: 2014年
    公開日: 2021/05/27
    ジャーナル フリー
    はじめに 流行性角結膜炎(EKC : epidemic keratoconjunctivitis)はアデノウイルスによる疾患で、主として手を介した接触感染により伝染し、潜伏期は8-14日と比較的長い。またアデノウイルスはエンベロープを持たないDNAウイルスであり、種々の物理学的条件やアルコール消毒剤への抵抗性が強いため、感染力が非常に強いことが知られている。今回われわれは重症心身障害児病棟でのEKC流行の遷延に対して、アルコールから次亜塩素酸製剤へ変更して環境消毒を徹底したことと、手が無意識に目に触れないようにするため全職員へ伊達メガネの着用を実施したことが効果的であった事例を経験したので報告する。 流行の状況 当センターのA病棟(40床)で入所者にEKC発症を認めた後43日間で計12名(職員6名、入所者6名)が発症し、66日目にようやく終息した。 今回の事例で感じた問題点 ・職員への二次感染防止の難しさ ・アルコール消毒剤の有効性の疑問 ・閉眼不能で日常的に結膜充血が強い重症児のEKC診断の難しさ ・罹病期間が長いため隔離対応や職員の出勤停止期間が10〜14日間と長引いたこと ・潜伏期が最大2週間と長いため間隔があいて新規発生を繰り返しなかなか終息できなかったこと 考察 EKCの感染防止は徹底した接触感染対策が不可欠である。今回の事例では次亜塩素酸製剤による清拭で環境消毒を徹底したことと、職員の伊達メガネ着用で無意識に目を触れなくしたことが効果的であった。
  • 小倉 英郎, 武市 知己, 寺内 芳彦, 井上 和男, 大石 尚文
    日本重症心身障害学会誌
    2012年 37 巻 2 号 265
    発行日: 2012年
    公開日: 2022/06/29
    ジャーナル フリー
    はじめに 重症心身障害児(者)は嚥下障害や胃・食道逆流などの合併により食事摂取量の維持が困難なため経腸栄養剤を使用することが多い。しかし、経腸栄養剤のほとんどに牛乳、大豆成分が含まれており、長期の使用により、食物アレルギーの発症が懸念される。 症例 49歳、女。臨床診断;脳性麻痺、精神遅滞、てんかん。合併症;神経因性膀胱、反復性尿路感染症、食道裂孔ヘルニア、食道・胃逆流、逆流性食道炎。体重23.7kg。大島分類1。寝たきりであるが経口摂取可能。 2007年10月、コーヒー残渣様嘔吐、麻痺性イレウスを来し、絶食、輸液により加療した。2010年9月、急性腹膜炎のため開腹手術。2011年1月、コーヒー残渣様嘔吐、麻痺性イレウスを来し、絶食、輸液、末梢静脈栄養剤輸液が必要であった。同様のエピソードを6月、7月に来したため、8月から経鼻チューブによる経腸栄養を開始。2012年3月2日から再度コーヒー残渣様嘔吐、麻痺性イレウスを来した。嘔吐や胃残量のため注入量の増加が困難であり、輸液を中止できない状況に陥った。以前から末梢血好酸球の増加(10〜11%)を認めていたことから、特異IgE抗体を測定したところ、卵白(3)、牛乳(2)、小麦(2)、大豆(2)であることが判明した。そこで、3月22日からアレルギー用ミルク(MA-1)の注入に変更した。現在、3カ月が経過したのみであるが、嘔吐の軽減を認め、輸液を必要としていない。 対象および方法 当院入院中で経腸栄養剤使用中の患者19名を対象にIgE値および食物特異IgEを測定した。 結果 報告症例を含めた20例のIgE値は<25〜1,313IU/ml、特異IgE抗体はクラス0〜3の間に分布した。クラス1以上を陽性とすると卵白、牛乳、小麦、大豆の陽性率は、それぞれ10%、40%、30%、35%であった。 考察 食物アレルギーの診断には慎重でなければならないが、経腸栄養剤使用中の重症心身障害児(者)においては、アレルギー学的検査を考慮すべきであろう。
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