大学を持つ各種MLA施設には、教育施設である博物館・図書館、情報公開施設である文書館などがあげられる。法的設置根拠および施設の性格が異なるものの、いずれも資料の保存と公開を行うことができる。教員養成系国立大学の対象施設と公開システムを概観した上、種類が異なっても教育アーカイブズの保存と公開を行う事例を取り上げる。他のMLA施設に比べ、大学文書館が理想的である。重要なのは機関アーカイブズを確立させる。そのために国立公文書館の指定を受けるのが望ましい。東京外国語大学文書館のようなコストの低い一室体制が昨今の焦点になってきており、公開モデルのベストプラクティス的な存在となった。さらに海外の事例を通し、利用をいかに促進する姿勢を学ぶことができ、公開は一般市民のためであることを再確認できた。
抄録全体を表示