順天堂大学医学部では, 3年次に5週間の選択実習を行っている. 医学教育研究室では, 「健康格差」をテーマにその社会的要因 (Social determinants of Health : SDH) について体験を通して学ぶ実習となっており, 路上生活者や簡易宿泊所に住む方々, 「外国につながりのある子どもたち」など, 生活に困窮したり貧困や社会的排除など厳しい環境にある方々とその支援者から直接にお話を伺ったり, 支援活動に参加させていただいている. 課題として出会った方々をアドボケイトする動画を, 教材として作成している. 本稿では, このプログラムがどのように始まり, 発展しつつあるか, どのような教育理論の実践となっているかを紹介する.
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