緒言:2009年4月から当院は二次救急医療機関に指定された。
対象・方法:2009年4月以降3年間に当院へ救急車で搬送された8,914例を検討した。
結果:年齢は49±23歳(平均±標準偏差),中央値44歳で,男性4,462例,女性4,452例であった。東京消防庁搬送例に比べて,女性が多かった。初診が6,068例(68.1%/8,914例),かかりつけは880例(30.9%/初診以外2,848例)であった。外傷例は20〜30歳台男性と80歳台女性が多く,機転は一般負傷と交通外傷が多く,部位は頭部・顔面と四肢が多かった。疾病群は若年,特に20歳台女性が多かった。診断は急性アルコール中毒,過換気症候群の順に多かった。軽症が約3/4と多かった。来院時心停止は21例で,1例で心拍再開が得られた。
考察:当院は昼間人口の多い地区に近く,近隣に多くの救命救急センターが存在する。このような環境の影響を受けた疾患構成は,当院へ若年者・軽症例が多く搬送された理由の1つと考えられる。
抄録全体を表示