1969年,ウメかいよう病細菌を
Pseudomonas syringae(旧学名)と予報した。分離菌株数が少なかったので菌株数を増し,
P. syringae pv.
syringae, P. syringae pv.
morsprunorumを輸入して対照菌とし,Garrettらの両細菌の判別法にしたがって再度同定を行った。予報した4菌株にはその分離当初から細菌学的性質に若干の差異が認められたが,再試験の結果に基づいて菌株間の差異と判断し,
Pseudomonas syringae pv.
morsprunorum (Wormald 1931) Young, Dye and Wilkii 1978の1系統と同定を改めた。1978年および1980年,ウメかいよう病の果実病斑部および潜伏越冬病斑部より,新たに病原細菌27菌株を分離した。これらは細菌学的性質が均一で,Garrettらの判別法や対照のpv.
morsprunorumと一致したので,典型的な
P. syringae pv.
morsprunorum (Wormald 1931) Young, Dye and Wilkii 1978と同定した。
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