医師は生命科学系職業人の典型である。医師養成教育は古くから大学における専門職養成教育として発展し、近年、さらに急速に進化している。歯学教育、薬学教育も同様に進んでいる。これらは,専門職養成教育中心であっても,生命科学を先導する研究者養成ともなってきた。一方、医療には、看護師はじめ医療技術職に入れられる多くの職種があり、これらの職種は,長年,専門学校中心で養成されていたが,今日,大学化が急速に進んでいる。しかし,生命科学系職業人養成としては医師養成に較べて大きく立ち後れている。ここでは,小・中等教育における観察力養成から見直さなければならい。ここでは医療系・医療技術系大学における科学系職業人養成教育,とくに大学教育で進められる医療技術職と最も新しい言語聴覚士養成における改革をモデルとして,生命系技術者養成教育の基準化と課題をさぐる。
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