本研究は,これまでに「食事の風景」の絵をもとに,小学校時代6年間の空間表現の表し方について導き出し,本学会誌阿部(2014)において論述した。そこでは子ども自らの主体的な表現の獲得があり,友だちなどとの交流を通して獲得される学びの様相であることが確認できた。そこでは,子ども自らが備えている資質・能力を発揮できる環境や条件を基にして,子ども自らが表現の方法や意味を学んでいく姿を検証することが課題となった。本稿においては幼稚園と小学校低学年の活動の動画から学びの姿を読み取ることを通して,子どもの活動のプロセスに多くの表現方法の獲得があることを検証した。
1幼稚園児・小学生低学年の子どもが,自らの知識や技能を基に,新たな課題に対して周囲の人やものの情報を,取り込んで新たな知識や技能を獲得する活動の様相を検証する。
2美術・図画工作などにおいては,芸術教科特有の知識や技能の獲得があり,新学習指導要領の目標に示された「知識及び技能」との関連も含め,「知識」と「技能」分離して指導することなく一体的に指導することの重要性を論述する。
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