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クエリ検索: "北澤晃"
10件中 1-10の結果を表示しています
  • 土門 環, 原田 牧子, 土谷 規子, 平 昭子
    臨床美術ジャーナル
    2023年 12 巻 1 号 61-67
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/14
    ジャーナル 認証あり

    〈いきいき感〉の自己評価アンケートは,

    北澤晃
    氏が考案し「臨床美術のセッションの効果検証の指標としていくとともにこのアンケートを通して自己評価を定期的に行うことで,個々人が,〈いきいき〉感を高める態度を涵養し,〈生きる〉ことの浮揚力を引き出す指標として活用できる」1)と述べてデイサービスの現場で用いている。
    北澤晃
    氏は,デイサービスの利用者を対象にアンケート調査を行っていたのに対して,筆者は一期一会の方も多いワークショップの参加者を対象に,制作体験を振り返り臨床美術の印象を深める手掛かりとなることを期待して,ワークショップのアンケートとして取り入れた。多くの体験イベントの中から臨床美術を選び参加された方を,臨床美術士は,「いてくれてありがとう」の存在論的人間観をもって関わるが,参加者がどのような思いを持って臨床美術の場を後にするのかは計り知れない。しかし参加者の心情を知る手立てがあれば,臨床美術士の振り返りと共に,今後のアプローチの手段を検討する素材として有効であると仮設した。以上の経緯によって記録した資料と共に,〈いきいき感〉の自己評価アンケートをワークショップアンケートとして応用する事への考察を行う。

  • -意味生成ケア活動としての臨床美術の課題-
    北澤 晃
    臨床美術ジャーナル
    2022年 11 巻 1 号 3-12
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/15
    ジャーナル フリー

    本稿では,臨床美術士養成課程の中で重視される概念,スキルを一旦括弧に入れ,臨床美術のセッションにおいて,どのように意味が相互生成し,セッションの意味世界が広がり,成り立っているのかを現象学的アプローチによって明らかにする。その際,他者に関わられて立ち現れる自己を意味生成の成り立ちとして捉える人間観を関係論的人間観と措定することにする。そのことによって,臨床美術における意味生成ケア活動は,その都度毎に立ち現れる自己が豊かな意味に開かれて相互生成する在りようとして捉えられる。そして,この関係論的人間観へのパラダイムチェンジは,臨床美術の理論やそれに伴う臨床美術士の認識を根底から捉え直す問題提起になると考える。

  • -臨床美術アートプログラムを通して-
    安齋 章子, 上村 佳世子
    臨床美術ジャーナル
    2023年 12 巻 1 号 41-53
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/14
    ジャーナル 認証あり

    本研究では,大学生を対象に臨床美術アートプログラムを個別に行い,快の感情の変化と相互交渉における自発的な語りの特徴について,探索的に検討したものである。その結果,感情の変化については対象者すべてに「親和」の感情が増加する傾向が見られた。快については,1)「非活動的快」が増加する,2)「非活動的快」「活動的快」が増加する,3)「活動的快」が増加する,の3つのグループが見られた。語りについては,対象者すべてにおいて共通する流れが見られたが,彩色部分における語りの内容は,①自己と他者(家族),②自己と他者(友人),③自己と感覚(感じ方・自然など),④自己(好きなこと・考え),に分岐した。内容が①自己と他者(家族)であった対象者では,快の変化において「非活動的快」が増加していた。語りの内容が④自己であった対象者では「活動的快」が増加していた。語りにおいては,五感の感覚想起をきっかけに想起される感覚記憶について焦点が当てられた直後に,日常で特に言語化されなかった曖昧な気持ちや感情に関する発話が見られることが示された。

  • 幼児や小学生の表現方法の獲得
    阿部 宏行
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2018年 39 巻 1-13
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
    ジャーナル フリー
    本研究は,これまでに「食事の風景」の絵をもとに,小学校時代6年間の空間表現の表し方について導き出し,本学会誌阿部(2014)において論述した。そこでは子ども自らの主体的な表現の獲得があり,友だちなどとの交流を通して獲得される学びの様相であることが確認できた。そこでは,子ども自らが備えている資質・能力を発揮できる環境や条件を基にして,子ども自らが表現の方法や意味を学んでいく姿を検証することが課題となった。本稿においては幼稚園と小学校低学年の活動の動画から学びの姿を読み取ることを通して,子どもの活動のプロセスに多くの表現方法の獲得があることを検証した。 1幼稚園児・小学生低学年の子どもが,自らの知識や技能を基に,新たな課題に対して周囲の人やものの情報を,取り込んで新たな知識や技能を獲得する活動の様相を検証する。 2美術・図画工作などにおいては,芸術教科特有の知識や技能の獲得があり,新学習指導要領の目標に示された「知識及び技能」との関連も含め,「知識」と「技能」分離して指導することなく一体的に指導することの重要性を論述する。
  • ―エビデンス・アプローチとナラティブ・アプローチを中心に―
    保坂 遊
    臨床美術ジャーナル
    2023年 12 巻 1 号 35-40
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/14
    ジャーナル 認証あり

    認知症ケアを端緒とする臨床美術が様々なニーズへ実践を広げてきた中,どのような指標を持って効果を示すべきか。包括的プログラムの総体としての効果を明示する必要性がある一方,様々なファクターの各々の検証も必要である。社会的にエビデンスが求められると同時に,数量データでは測りきれない個の生に関わるナラティブとしての質的検証も臨床美術の理念から欠くことはできない。本稿では多角的な視点から臨床美術の効果を指し示す糸口を整理し,課題を明確化する。

  • 北澤 晃
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2006年 27 巻 147-159
    発行日: 2006/03/31
    公開日: 2017/06/12
    ジャーナル フリー
    閉塞的な状況をつくり出している学校化社会においては,子どもたちの関係不全は,ますます深刻になっている。それは取りも直さず,大人社会の関係不全をも意味している。このような状況のなかで,子どもたちが,つくり出す力である身体性を発揮し合うことによって,他者である友だちの身体性を互いにときほぐしていくという相互的な意味生成によるカウンセリングの可能性の場を探っていきたいと考える。そのような可能性を開いている造形遊びの実践事例を相互行為分析によって考察する。
  • -低学年の事例に対するコード化による分析を伴う総合的解釈を通して-
    佐藤 絵里子
    美術教育学:美術科教育学会誌
    2021年 42 巻 197-211
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/11/01
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,小学校低学年の「造形遊び」の学習評価を通して,見取りの観点の利点と限界について考察することである。具体的には,新聞紙を用いた2 年生の事例に対して,見取りの観点(=コード)を用いた分析と準エピソード記述という二通りの評価を行い,両者の結果を総合した。分析・考察の結果,見取りの観点には,内容の構成妥当性を担保する機能があることが明らかとなった。それは,教師の視野を広げ,題材の成果や課題,潜在的なよさに気づかせる。一方で,それは「造形遊び」の思想の原点である「子どもの論理」を支えるには不十分である。現象学的方法と並行して,仮定的な構造を示す方策を開発することが必要である。
  • ―子どもと大人との協働的な関係性に着目して―
    村田 透, 新関 伸也, 松本 健義
    美術教育学研究
    2022年 54 巻 1 号 353-360
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,「造形遊び」において子どもが問題解決をつくりだす在りよう,つまり子どもが他者との関係性のなかで,主体的に感じ・考え・表現しながら自ら課題をつくりだし,それに伴う問題を発見し解決を試み,意味を創出する学びの在りようを明らかとすることである。本稿では,特に子どもと大人との協働的な関係性に着目し,幼児を対象とした「造形遊び」を分析・考察した。明らかとなったことは,「造形遊び」において,子どもは身の回りの環境(もの,こと,人)とかかわりながら,〈自己(私)〉における「I」と「me」を往還し,課題(表したいこと)をつくりだし,それに伴う問題(「I」と「me」の差異)を発見し解決を試み,〈自己(私)〉と〈意味(造形物・造形行為,他者,社会など)〉を共起的に生成するということである。この子どもの行為は,大人の「養護の働き」と「教育の働き」を支えとして展開する。

  • ―子どもの感じ方,考え方,表し方の生起と生成とのかかわりにおいて
    三盃 美千郎, 松本 健義
    美術教育学研究
    2016年 48 巻 1 号 209-216
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/03/31
    ジャーナル フリー
    図画工作科での子どもの造形表現活動の過程では,つくり変えられていくものと子どもとのあいだに現れ,子どもの造形行為の根拠となって造形行為の生成を支える〈場〉が存在する。このような〈場〉は,場面や機会,空間としてではなく,主体性をもった連続的なはたらきとしてとらえることができるものであり,本研究では生命的な〈場〉とする。本研究の目的は,生命的な〈場〉が造形行為と子どもの感じ方や考え方や表し方の双方の生起と生成に,どのような関係と働きを有しているのかについて明らかにすることにある。研究の方法として,生命的な〈場〉のモデルを形成した上で,このモデルの視点より先行研究や文献の考察を行った。研究の結果として生命的な〈場〉が造形行為を生成しているばかりでなく,子どもの感じ方や考え方や表し方を成り立たせていたことが明らかとなった。また造形行為にはノエシスとノエシスが連鎖的かつ重層的に生起する〈場〉が生成している可能性が明らかとなった。
  • 松前 あかね, 張 雨濛
    日本創造学会論文誌
    2021年 24 巻 137-154
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/04/15
    ジャーナル オープンアクセス
    オンラインプラットフォーム(以下、OP)での多様なソーシャルメディア機能(以下、SMF)の発達は、ユーザーのOPへの共創的参画を技術的に可能にした。他方でユーザー流動性の高い環境下でユーザー集積が求められるOPにおいて、望ましいユーザー関係性(獲得・維持)を実現する場のデザインは、OPとしての競争力のみならずその存立をも左右する。そこで本研究では、国際的に主要な動画共有プラットフォーム(以下、vOP)YouTubeと中国の主要vOPであるBiliBiliとiQIYIを対象に、SMFが包含する社交特性がユーザー関係性に与える影響について定量調査及び定性調査を行った。その結果、一体的に実装されたSMF群により醸成される「場の雰囲気」やユーザーの創造性を発揮しうる「共創的参画環境の保障」がユーザー獲得能力を高めること、SMFの「他者の観点を得る」社交特性がユーザー維持能力を高めること示唆された。
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