近年、幼少年期に身に付けておくべき基礎的運動能力が再検討され、その中の「スポーツ」の項目においては「投」「蹴」「捕」「打」「ドリブル(手)」「回る」「なわとび」がその対象として位置付けられた(阿江他、2009)。これらは一昔前の子どもたちであれば、外遊びの中から身に付けていたと言われているが、現代の子どもたちがそうではないことは多数の調査、研究によって明らかになっている(木村、2010)。
そこで、ほぼ全ての子どもたちに運動の機会を保証できる学校体育の役割は極めて重要だと言える。学校体育のボール運動領域に限れば、「投」「蹴」「捕」「打」「ドリブル(手)」がその対象だと言えるが、発表者らはそれらを参考にしながらも小学校低学年で身に付けておくべき学習内容を「ねらう」「とらえる」だと位置付けた。本研究では、小学校低学年の「ゲーム」領域において「ねらう」「とらえる」動きを習得させるための教材を開発し、その有効性を検討することを目的とする。
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