システム農学会では、専門領域の壁を越えた学際領域での専門知識のシステム化を図る必要性が強調されてきた。本稿では、「専門知識のシステム化」を「多分野にわたる分析」と定義する。その例として、民俗学とリモート・センシングに適用した事例を紹介する。民俗学では、白鳥伝説を民俗地名に基づいて多分野連関分析する。民俗学を柱にして鉱物学、精錬学などの知識を加味して、毒物学的結論を導く。リモート・センシングでは、推定面積を直接検証できないので、間接的検証を試みる。つまり、推定面積の妥当性を示すために、生産量や需要量を迂回して検証する。
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