近年,地方都市において都市の郊外化や衰退による都市機能の低下が問題視されており,地方の活性化を図るための手段として,観光産業が見直されている.しかし,観光により地方の活性化を実現させた事例は,寺社仏閣等の観光資源を元々保有する地域に多く,特別な観光資源を持たない地域での観光客誘致が困難な状況にある.そこで,地域の衰退に悩む地方自治体は,新たな観光資源の創出を目指して,「B 級ご当地グルメ」で観光客の誘致を呼びかけている.本研究では,B 級ご当地グルメが来訪者誘致に与える影響を定量的に示すことを目的とした.モバイル空間統計の情報を用い,グルメイベント後に来訪者数が増えるかどうかを確認した.その結果グルメの効果や,他の変数が来訪者数に与える影響を明らかにした.
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