本研究では,中学校理科教師が,授業研究に取り組むこと,特に研究授業を行うことによって何を学ぶのかを明らかにすることを目的とした。H28年1月にA県の公立中学校の理科教師に対して調査を行い,教材研究,指導案作成,研究授業の実施,授業後の協議会のそれぞれにおいて何を重視しているのか/そのプロセスがどのように機能しているかを探査することによって,理科教師が授業研究において何を学ぶのかを検討した。その結果,教材を精査しながら授業におけるその活用の仕方を検討し,その目的に沿った授業を展開しようとしている点,協議会において他者からの批評を受けることで自らの省察を促している点の2点を指摘した。
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