目的:術前から栄養指導を行った胃切除術患者を対象として、術前の体格と入院時から退院半年後までの体重
の推移を明らかにし、栄養指導を行った場合の平均的な体重変化のパターンを把握することを目的とした。
方法:対象は済生会横浜市東部病院において2017 年から2019 年に胃切除術を受けた患者とした。対象の選択
基準は、①術後に経口栄養であった者、②入院中に栄養指導を受けた者、③退院後も継続して受診し、栄養指
導を受けた者、とした。術前のBMI 22 kg/㎡をカットオフ値として低BMI 群と高BMI 群の2 群に分けた。
術前BMI 別に、術前から退院6 か月後までの5 時点の体重変化率の推移を線形混合モデルで比較した。
結果:低BMI 群では退院6 か月後には体重増加に転じていたが、高BMI 群では退院3 か月後以降も体重減少
が続き、2 群間で体重減少率の推移が異なっていた(p<0.001)。
結論:栄養指導を行った場合の平均的な体重変化として、低BMI 群は術後3か月目までの体重減少で止まっ
ていたパターンが把握できた。
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