我々は先行研究で, 肢体不自由者は長期的な身体活動の制限により, 健常者よりも骨密度が低くなることを示唆した. この研究の目的は, 骨折のリスクに関わる要因を検討し, 肢体不自由者の骨折リスクを軽減する一助とすることである.
対象は19名の男性の肢体不自由者である. 全ての被験者から年齢, 身長, 体重, BMI, 骨密度 (全身・頭部を除く全身・腰椎・Total hip), 脂肪・筋肉・骨の組織重量%, 身体活動量のデータを取得して, 主成分分析を行った.
第1主成分は体重, 体脂肪率, BMIの因子負荷量が高いので体格, 第2主成分は腰椎, Total hipの因子負荷量が高いので骨密度と解釈した. 本検討により, 肢体不自由者においても身長や重量刺激が骨密度に関与することを示唆した.
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