目的:レセプトデータを用いて本邦の認知行動療法の外来での算定状況を明らかにする. 方法:2014~2022年度の算定回数を年度別,性別・年齢階級別,都道府県別で分析した. 結果:算定回数の最多は2014年度で44,888回,最少は2022年度で35,231回だった.2022年度は女性への実施が63%を占め,15歳以上の年齢階級では女性への実施が多かった.20~49歳への実施が全体の64%を占め,19歳以下は13%,65歳以上は7%を占めた.人口100万人あたりの算定回数は,女性は20~24歳が864回,男性は25~29歳が490回で最多だった.2022年度の算定回数は14県で10回未満だったが,人口100万人あたりの算定回数の最多は岡山で2,834回と地域差を認めた. 考察:対象疾患の追加などにもかかわらず,算定回数は減少傾向であり,地域差も大きく,環境の整備,人材の育成が望ましい.
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