宗像医師会病院を中心とした地域での診療情報連携システムを2年間運用した.その結果,登録患者数は813名,地域医療機関からのアクセス数1,839回,参照利用されたページ数5,802ページの利用があった.
そのアクセスログを解析し,以下の事項が明確になった.1)アクセスログを解析することでシステムの利用評価がある程度可能である,2)多く利用されたのは画像レポート,電子カルテ,文書情報などの報告・サマリー情報であった,3)情報の利用は登録後2週間以内が多く,6カ月以内での利用が90%であった,4)利用対象患者も画像検査利用と入院などの継続治療患者に別れ,参照利用するページも異なった.
地域での診療情報連携においては,検査データや画像データなどの生データではなく,報告書やサマリーなどの医療としての判断や診療行為情報をまとめて電子化して利用することが有効であると考えられる.
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