業者主催の進学説明会と自前で開催した進学説明会のブース対応者の学年属性と学力属性を分析し, 説明会の評価を行った。その結果, バス動員が主体となっている業者主催の説明会は, 学年属性・学力属性ともに必ずしも満足すべき状態ではないことが確認された。国立大学と私立大学が連合して独自開催した説明会 (工学系, top19) では, ターゲットの設定が適切であったことにより, 学年属性・学力属性ともに十分に満足できる結果であることが確認された。
神戸大学は入試改革の一環として新しい入学者選抜方法を開発し,2018年度に神戸大学「志」特別入試をスタートさせた。第1次選抜では,対面型の選抜方式を採用した最終選抜に適した合格者数に絞る必要があるため,学力の個人差が識別できることが重要な課題となる。本稿では,その課題を解決するために受験者の認知負荷をより強く意識して出題のねらいを設定した取り組みが,得点にどのように反映したのかについて分析した。4種類の認知負荷の活用は出題のねらいを達成させるためにある程度有効であることが示唆された一方で,必ずしも想定に沿わない結果もみられた。想定により近い結果を導き出せる工夫が今後の課題である。
大学等における学部選択や科学コミュニケーションの文脈において,学問に興味を促し,興味のある学問分野を発見する必要がある.そのため,興味のある学問分野を発見するための手法を提案する.本研究では,多様な学問の基礎的な内容を扱っており,手にされやすいという特性をもつ新書本を用い,利用者が選択した新書本に類似する学問分野を,利用者に対し,興味のある学問分野として提示する.新書本と学問分野の類似度を算出する手法として,BM25 による単語の重みを利用し,コサイン類似度で新書本に対する学問分野の類似度を算出する手法1 と,BM25 で新書本と学問分野の類似度を算出する手法2 を検討した.結果として,手法2 より手法1 のほうが有効であることが示された.
北陸新幹線の開通が地元メディアの注目を集めるなか,この開通と合わせた入試広報戦略を立て,実行に移した。同時に,広範囲の地域から学生を呼び込むことができると思われる入試科目,配点を立案し,学部の理解を得て変更した。その結果,大学の取り組みが,数多くのメディアで取り上げられたばかりか,過去最高の志願者数となり,一定の成果をあげることができた。
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