本州四国連絡橋の海峡部橋梁17橋は全てが鋼橋で, 腐食環境の厳しい中に約400万m
2に及ぶ塗装面積の鋼橋群の建設であるので, 当初より防錆に関する点が大きな課題であり, 最初に着工された
大三島橋
の防錆に関する技術は, 続く連絡橋の基本とならねばならないものであった.
大三島橋
では以下の3点の防錆技術が研究・開発され施工された. すなわち, (1) 橋梁本体の新規な塗装, (2) 防錆ボルトの開発, (3) 吊材の防錆工法, である. 防錆技術は経年変化により評価されるものであり, まだ中途の段階ではあるが, 点検結果はいずれも良好である. 本論文では,
大三島橋
における本体の塗装について建設時および塗り替え塗装時を対象として, 防錆ボルトの維持管理状況および吊材の防錆工法とその後の点検結果について述べるものである.
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