学校教育現場における外国人児童生徒の保護者と教員との間のコミュニケーションの問題は言語の違いに起因している.本研究では,こうした学校現場における言語的なバリアの問題解決の手法として iPad アプリケーション TALK(Teaching environment Assistance with multi-Language translation system for Kids and parents)を開発した.TALK の役割は,学校での行事予定などをE-mailを通して送信する事である.そして,行事予定はすべて自動的に彼等の母国語に翻訳されて送信される.さらには,避難場所の地図やメッセージを含む災害時の情報を送付する事もできるようにした.この開発によって一般的な学校教育現場における,外国人児童の保護者と教師とのコミュニケーション問題を解決する手法を提供する事が可能となった.現在は AppStore でダウンロード可能であり,今後,実際の教育現場で実証実験を基に改善を行なう予定である.
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