【はじめに,目的】
我が国の理学療法士の国際的な感覚を涵養すべく,日本理学療法
士協会国際事業課では2021年に会員からメンバーを公募し,グ
ローバルプロジェクト運営部会を設立した.その一環として,国際
化推進作業部会は,Global Cafeを開催した.Global Cafeは,
海外で活躍する日本の理学療法士と海外の理学療法士との交流を
目的としたカジュアルなオンラインイベントである.開催から2年
が経過し,これまでの活動をここに報告する.
【実践内容,方法】
Global Cafeは月に2回,日本語回と英語回を実施した.日本語
回では海外での留学,就労,活動経験を有する本会会員の理学療
法士が,英語回では海外の理学療法士が登壇し,約30分の情報
提供とその後約50分の質疑応答,意見交換の場を設けた.開催
方法はオンライン会議システムを使用し,時間は臨床現場で働く
理学療法士が簡便に参加できる日本時間午後8時を基本とした.
【倫理的配慮,説明と同意】
本報告は人を対象とする生命科学・医学系研究ではないが,個人
が特定されないよう倫理的な配慮をおこなった.
【結果】
2022年3月に第1回が開催され,2024年5月までに46回を実施
した.参加者は延べ1,458名,1回当たりの平均参加者数は31名,
22の国と地域からの理学療法士が登壇した.情報提供の内容は,
各国と地域の医療システム,理学療法教育,研究,臨床経験,
国際支援,留学経験,日本での実習経験,学生活動など内容は
多岐にわたった.
【考察】
インターネットから世界中の情報が得られる現代ではあるが,国
際協力への参加や海外留学経験,現地で働く理学療法士から直
接話を聞くことができ,また直接質問をし,繋がることができる
環境はとても貴重だと考える.さらに,海外で活躍する日本人理
学療法士の経験を共有するプラットフォームとしての役割を果た
し,その経験は後進にとって有益な情報であり,理学療法士とし
ての今後のキャリアを形成の一助となり得る.Global Cafeへの
参加をきっかけに,国際協力への参加や海外留学へ一歩踏み出す
理学療法士が増えること,また,外国人患者への対応など国内で
のグローバリゼーションに対応できる理学療法士が増えることを期
待する.本会としては魅力的な協会活動の一つとして,今後も継
続して実施していきたい.
抄録全体を表示