In this paper, the fatigue durability of cable members in road bridges against live loads is discussed based on the stress amplitude calculated from the actual design data. First, the fatigue effect caused by 100-years live loads was calculated and the stress amplitude by L live loads equivalent to the fatigue effect was obtained using numerical simulation and actual axle load distribution. Then the safety factor of fatigue durability was examined using the design data base. Finally, it was found that the safety factor for the stress amplitude due to the live loads of cable members designed so far varies depending on the type of bridge and each cable.
本研究は,1970年代の土木デザイン黎明期に,インテリアデザインから橋梁デザインへと活躍の幅を広げ,土木学会田中賞や土木学会デザイン賞などを通じて高い評価を得た大野美代子に焦点をあて,その橋梁デザイン志向と具体の造形操作手法を大野の言説から明らかにすることを目的とする。成果として大野のデザイン志向を,①場所性・周囲との調和の考慮,②橋全体の造形,構造美の考慮,③ディテールの検討,④夜間景観への配慮,⑤長期にわたる運用期間への配慮,⑥橋を渡る楽しさ・快適さの検討,⑦橋と共に暮らす人々への配慮,⑧使う人の多様性への配慮の8つに整理し,これらが「多様な空間的スケールからの検討」「短期/長期の時間的スケールを考慮した検討」「市民感覚のデザインへの反映」の3つに分類出来ることを示した。また,各デザイン志向に対応する具体のデザイン例を整理した。
鋼とコンクリートを組合せた複合構造は,経済性,耐震性や維持管理性などに優れた構造として,高速道路などで採用されてきている.これら複合構造は,波形鋼板ウェブ橋や複合トラス橋などの合成構造と,鋼桁とRC橋脚あるいは鋼桁とコンクリート桁を接合した混合構造に大別できる.本稿では,波形鋼板ウェブ構造については,その座屈特性や接合方法,接合部の耐久性,動的特性について述べ,複合トラス構造については,格点構造の特徴と施工上の課題について述べるものである.混合構造については,鋼桁とRC橋脚を剛結した複合ラーメン構造の接合方法とその特徴を,鋼桁とコンクリート桁を接合した混合構造については,その接合方法と施工方法の課題と特徴について述べる.最後に,複合構造の今後の課題と展望について述べるものである.
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