高性能の極小径切削工具を実現するため,超高硬度材料である焼結ダイヤモンド(PCD)とCBNを工具材料に用いて直径15μmの半月形ドリルを製作した.放電加工を用いることにより,超高硬度材料でも簡易な工具製作が可能であった.そして,その性能を同形状の超硬合金ドリルと比較して評価した.PCDドリルは超硬合金ドリルに比べて切削抵抗の上昇が少なく,刃先摩耗量も小さかった.ただし,折損までの加工穴数で表される工具寿命が短い場合があった.CBNドリルはさらに工具寿命が短かったが,これは使用した素材の粒径がPCDや超硬合金に比較して大きかったことが原因と考えられる.
抄録全体を表示