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クエリ検索: "川本千栄"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • ―― 聖戦短歌を通じて〈戦争と萬葉集〉 ――
    小川 靖彦
    日本文学
    2015年 64 巻 5 号 41-53
    発行日: 2015/05/10
    公開日: 2020/06/11
    ジャーナル フリー

    『萬葉集』の防人歌「今日よりは顧みなくて醜の御楯と出で立つ我は」(巻二十・四三七六)は太平洋戦争下では、国民が天皇に命を捧げ国を護る決意を述べた歌として流布した。しかし、日中戦争の聖戦短歌では「醜の御楯」は〈銃後〉の人々が、兵士となった肉親や友人との別れを受け容れるための兵士の理想像に止まっていた。それは「顧みなくて」を〝家も身も顧慮しない〟とする久松潜一の解釈に基づいている。太平洋戦争開戦に当たり情報局次長奥村喜和男がその理想像を、〈銃後〉の人々にまで拡大して尽忠を求めたのである。

  • —物語の大衆消費と石原慎太郎「太陽の季節」—
    瀬崎 圭二
    日本文学
    2011年 60 巻 11 号 51-63
    発行日: 2011/11/10
    公開日: 2017/05/19
    ジャーナル フリー

    石原慎太郎「太陽の季節」は、発表当初から毀誉褒貶の激しい作であったが、その背景には、青年男女が自らの世代に近い作家の作品を消費するような戦後大衆社会の姿がある。もともと映画との親和性を持っていたこの作が実際に映画化され、「太陽族」という現象と流行語を生むほどの物語として大衆に消費されていったとき、アメリカの文化を吸収したところに生成した湘南のそれは、国内の海辺へと蔓延していったのである。

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