本研究では地下鉄網を対象として、乗換駅の施設状況をもとに利用者の身体的条件に対応した乗換抵抗が算出でき、最短時間だけでなく移動エネルギー最小基準を取り入れて最適経路を求めることのできる「最適経路算出システム」を開発した。システムでは、階段等の設置位置と停車位置の関係から乗り換えの際の最適扉位置を推計して、算出する乗換抵抗値の精度を高めている。さらに、実際の運行ダイヤの情報を加味することで、乗換駅で多くの待ち時間が生じるケースの考慮も可能としている。そしてシステムを名古屋市営地下鉄に適用し、健常者と移動制約者の最適経路の乖離に関する分析等を行った。
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