症例は69歳,女性。1週間前より右腋窩に腫瘤を自覚し当科外来を受診した。右腋窩に母指頭大の腫瘤を触知し,超音波検査では10.4×12.3×7.6mmの辺縁不整な低エコー腫瘤を認めた。穿刺吸引細胞診で悪性が疑われたため診断目的に摘出生検を施行し,副乳原発の浸潤性小葉癌の診断となった.切除断端の近傍まで癌の浸潤を認めたため癌の遺残を考え後日,局所広範囲切除術+腋窩リンパ節郭清術を施行した。初期治療としてレトロゾールを選択した。術後放射線治療は施行していない。追加切除後8カ月の時点で再発は認めない。
腋窩に発生した副乳小葉癌を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
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