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クエリ検索: "排除アート"
8件中 1-8の結果を表示しています
  • *青島 光太郎
    日本地理学会発表要旨集
    2023年 2023s 巻 P013
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/06
    会議録・要旨集 フリー

    はじめに 高等学校で本年度より開始した必修科目「地理総合」は社会的事象の地理的な見方・考え方を働かせ,課題を追究したり解決したりする活動を通して,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力の育成を目指す.しかし,教育現場からの声として地理的事象の記述・説明や表面的な背景の考察までは行えても,その先の議論にまで授業が到達できていないという指摘がある(泉 2014など).「シングル・ストーリー」的展開では,生徒の誤った解釈やステレオタイプを増幅させるリスクが高い.したがって対話的,主体的で深い学びを促す学習を展開することが求められている.

     筆者は「現代世界の諸課題」のうち都市問題を単元に,①須原(1998)や服部(1993)が検討した,モデル学習による地理認識枠組みを育成する授業構成を意識しつつ,②都市問題が生じる要因の理解に加えて具体的な解決案を立て,その案を実行した場合に生じうる限界に至るまで議論した.本稿では,筑波大学教職課程の教育実習における授業での生徒の反応を報告し,サブカルチャーの地理教育価値や授業原理としてのモデル的アプローチを提案する.  

    結果と考察  一般的に学力水準が高い生徒であっても都市問題や貧困について必ずしも正しく理解できているとは限らない.事例説明から踏み込んだ授業展開は,先入観や固定観念を覆し生徒の学習理解や思考力に変革をもたらしうる.本実習は,宮下公園の事例では,路上生活者の立場や持続的な都市計画のあり方を通じて生徒に多元的に捉える視点や客観的に整理する重要性を伝えることができた.貧困や排除へのフォーカスは日本での事例が少ないことや,道徳・倫理的観点が懸念されるためか,教育現場においては深入りを回避している印象を受けるが,歌舞伎町,釜ヶ崎,非行少年,オタクといったいわゆる「サブカルチャー」な領域こそ表面的な講義では捉えられない本質的な学びがあり,教材化の余地および価値があるのではないだろうか. また,様々なモデルを授業に組み込むことで,生徒の地理的見方・考え方が高まっただけでなく,地理への興味関心を高まったように実感している.感染症の流行などによって都市が大きな転換期を迎えている現在こそ,地理学や都市計画の礎となっている20世紀の理論を再考する意義があると考える.

  • *山下 宗利
    日本地理学会発表要旨集
    2017年 2017s 巻 811
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/03
    会議録・要旨集 フリー
    テーマ性を有した大規模なアートプロジェクトが西洋で始まり、世界各地に展開されてきた。近年、日本においても、まちづくりの支援や地域振興を目的としたさまざまなアートプロジェクトが生まれている。日本ではこれまで以上にアートのもつ機能が注目されている。その分野は多岐にわたり、地域のブランディング、観光産業の振興、低未利用地の活用、若者の転入増加、治安の回復・維持、心のケア、マイノリティの社会的包摂、教育など、それぞれの地域の社会課題の解決を目指して多くの取り組みがなされている。これはアート機能の拡張を反映したものといえる。
    地理学においても地域の固有性やアートと場、といった視点からのアプローチがなされてきた。地域に根ざしたアートプロジェクトという観点から、越後妻有「大地の芸術祭」や直島に代表される「瀬戸内国際芸術祭」、「釜ヶ崎芸術大学」などが研究対象とされてきた。作家、行政やNPO、ボランティア、地域の住民、一般の参加者のアートプロジェクトへのプロセスとまなざしが考察されてきた。
    大都市の都心では名高い美術館や博物館、ギャラリーが数多く立地し、商業主義的作品の展示場所になっている。これらとは一線を画して、都心周辺部ではアーティスト・イン・レジデンスという形で地域に根ざしたアートプロジェクトが進行中である。これら二つのアートプロジェクトは異なった場所で併存しており、互いの地域差を価値にしている。
    若い作家が空き家をアトリエにして作品の制作・発表場所として活用している事例もある。作家志望の大学生をはじめ、さまざまな人々が作家と関係性をもちながらコミュニケーションが生まれている。しかし当該地域が活性化し、ジェントリフィケーションが起こると、経済的に困窮した若い作家にとってその場所はもはや最適な活動場所ではなく、新たな制作場所を求めて移動するようになる。グローバル化の進行に付随したローカル性の追求がそこに見て取れる。
    アートプロジェクトは社会課題の解決の一方策として注目され、治安の回復と維持、社会的包摂に活用されている。しかし一方で、アートそのものがジェントリフィケーションの機能を果たし、また「
    排除アート
    」と称されるアート作品が都心空間に現れ、社会的困窮者の追い出しに作用していることも見逃せない。
  • 高木 英孝
    生活協同組合研究
    2023年 574 巻 54-55
    発行日: 2023/11/05
    公開日: 2023/11/05
    ジャーナル 認証あり
  • ―都内3繫華街のワークショップを通した滞留行為を阻む空間要素の抽出から―
    大和 英理加, 後藤 春彦, 吉江 俊, 林 書嫻
    日本建築学会計画系論文集
    2023年 88 巻 810 号 2336-2347
    発行日: 2023/08/01
    公開日: 2023/08/01
    ジャーナル フリー

    This research focuses on the Defensive Architecture(DA), which prevents people from staying in public spaces, and collects and categorizes them through workshops. The first WS revealed the presence of 21 different DAs. The second WS defined the “depth of nonrecognition” and the 21 DAs were divided into 6 stages. Furthermore, the field survey revealed that there are three types of Defensive Environments with spatial extents in which multiple DAs act to alienate squatters. The study of “Defensive Architecture” is a good clue for us to think about how to use public space.

  • 菅原 規之, 高橋 雅和
    人工知能学会第二種研究会資料
    2020年 2020 巻 BI-015 号 15-
    発行日: 2020/03/18
    公開日: 2022/02/03
    研究報告書・技術報告書 フリー

    In this study, we investigate urban structures that affect urban parks.Urban parks are important places for urban life, safety, and comfortable cities. However, urban parksoften cause problems. We have not found a solution to these problems yet. In order to solve theseproblems, it is necessary to understand the situation related to complex urban parks. And it is important tobe able to verify the impact of the situation on urban parks. This time, we will clarify the urban structuresurrounding urban parks and consider the effects of urban structure on urban parks. This study has thepurpose of realization of a comfortable urban park. This study is in progress.

  • 内尾 太一
    文化人類学
    2023年 88 巻 1 号 169-172
    発行日: 2023/06/30
    公開日: 2023/09/20
    ジャーナル 認証あり
  • 青沼 智
    日本コミュニケーション研究
    2022年 50 巻 Special 号 91-102
    発行日: 2022/05/31
    公開日: 2022/06/03
    ジャーナル フリー
  • 大森 文彦
    コモンズ
    2023年 2023 巻 2 号 13-36
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/06
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では、都市空間における「余白」のありようを検証することを目的とした。余白がありそうな都市空間を網羅するため、公有地・私有地・郊外のトピックで実際の事例を参照しながら、都市で「余白」を見出すために必要な要素を抽出した。まずその前提として、経済・政治の両面から都市の成立要因を定性的に理解した。次に、公有地として道路・公園・公共施設・都市河川、私有地として店舗・住居・銭湯、郊外として住宅団地・市街化調整区域・スプロール住宅地から複数の事例を挙げ、その成立要因や経緯を分析した。その結果、余白は①それを提供する人・利用する人という複数以上の関係性においてのみ成立しうること、②常に現状を変えようと模索する「プロセス」だということ、③将来に対して可能性を残し続けるという「ウィリング(意思)」であること、④一定の地域への「愛着」が必要な構成要素であり空間と固有のものであること、が見いだされた。実際の都市空間で何らかの余白を生み出すためには、こうした要素を考慮に入れて、取り組む必要がある。
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