空洞が自励振動を持続する力学的条件を導き,これに関与する解析モデルを示した.ついで,対称くさびおよび翼形背面空洞の励振状態における空洞および流体力特性を求める線形解析法を提示し,数値例によりこれらの特徴を明らかにした.励振空洞に関する実験結果と励振振動数,空洞面積,揚力および空洞効力について比較検討し,線形解析の説明可能範囲を確かめるとともに,揚力の実験値には強い非線形性が含まれていることを指摘した.

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医薬品の開発研究は創薬化学とプロセス化学に大別されるが,一般に,創薬化学に比べてプロセス化学はあまり馴染みがない。本稿では,両者を対比させながら,医薬品の探索研究から申請までの過程におけるプロセス化学について紹介する。

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The purpose of this study is to analyze the possibility of autonomous movements by recognizing a self-position by camera and tetrahedron landmarks. In this paper the landmarks are composed of a tetrahedron of red or green colored balls 75 mm in the four apexes. The regular tetrahedron has a side length of 500 mm. In order to know the three-dimensional position the most suitable triangle for measuring is chosen from four equilateral triangles which compose the landmark. We propose a method for choosing the most suitable triangle for measuring. The validity of the proposed method is examined by numerical simulations.

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The characteristics of ice melting heat transfer in a horizontal elliptical tube in water were studied experimentally and numerically. This phenomenon is caused by a combination of the natural convection heat transfer of water around a tube and the ice melting heat transfer inside a tube. Large number of studies on melting heat transfer in a simple shape capsule has been done ; however, study of melting heat transfer in a horizontal elliptical tube is less. Results are presented as ice melting characteristics, temperature distributions, flow patterns and melting rate.

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Today, body and emotion seem to be marginalized in our busy life. A keyword to bring them back is somatic sensation, which has been often discussed in mindfulness and trauma therapy. Furthermore, referring to “dreambody,” which is a somatic deep psychotherapeutic approach, we will discuss how the body itself always shows meaning, from a teleological viewpoint and with some therapeutic cases.

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有機合成化学を学んだ者が,製薬企業の中で貢献できる仕事の領域は,新しい薬(化合物)を見出すことを目的とする創薬化学研究と,見つかった化合物を工場規模で製造するためのプロセス化学研究の2つに大きく分けられる。この両者は,有機化学の知識を使って化合物を造るという点においては同じであるが,その目的,研究の進め方が大いに異なる。本報では,プロセス化学研究の考え方,進め方の一端を示し,筆者の行ってきた研究例を紹介する。

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The present paper discusses an approximate optimization method using the neural network in order to design a multi-layered composite plate constructed of an isotropic structural layer and multiple piezoceramic layers of class 6mm. The puropse of this design is to determine the ticknesses of the piezoceramic layers, such that the maximum value of the electric potential distribution which controls the thermal displacement on the surface of the structural layer is minimized subject to stress constraints. Instead of the back propagation method, the quasi-Newton method is employed for an updating formula of the connection weights. By restricting the normalization range of the training data, total execution time necessary to the training process are remarkably reduced. Thus, performance of the learning algorithm is greatly improved. Applying the improved learning algorithm to the design of the multi-layered composite plate, fairly good results for the approximate optimization are obtained.

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有機化学を専攻した学生の活躍の場を考えるとき,医薬品会社ほどエキサイティングな所はない。特に,有機合成,有機反応機構に関する知識・理解を深めた有機化学者に最適な職場は製薬部門で,プロセス化学の最短距離にある。本稿では,現在脚光を浴びているプロセス化学の目指すもの,その方法論,実例について紹介する。

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遷移金属触媒反応の発展に伴い，それまで困難であった合成が容易となり，多くの有用化合物が産み出されてきた。しかしながら，これらの工程ではしばしば多量の希少金属が必要であり，製品中への混入や資源枯渇などの問題がある。もし，使用する金属量を極限まで減量できれば，これらの問題を解決するための一つの答えとなり得る。本稿では，錯体やナノ粒子のパラジウム触媒を用いた炭素-炭素結合形成反応において，金属使用量の低減を目指した，高効率分子変換触媒システムの設計・開発について紹介する。

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トラメチニブは抗がん剤として世界で初めて承認されたMEK阻害薬である。しかし，我々は始めからMEK阻害薬の開発を目指したわけではない。細胞周期抑制因子p15^INK4bの発現を上昇させる化合物探索のために開発したフェノタイプスクリーニングによってリード化合物を見出し，がん細胞増阻害活性を指標に医薬品として構造最適化することによってトラメチニブ創製に至った。後に，その標的分子はMEKであることを明らかにした。本稿では，first-in-classの分子標的薬トラメチニブの創薬研究とがん治療における臨床的意義について紹介する。

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光散乱粒子カウンターの観測粒子計数値に対する同時計数現象について理論的に考察した.試料エアロゾルを清浄空気にて一定割合に希釈することによって同時計数測定値を補正する簡便な方法を示した.j個の粒子の同時計数現象によってi重パルスの発生する確率の計算式をポアソン分布則を厳密に適用して求めた.対数正規分布型の多分散エアロゾルの同時計数現象に基づく観測粒径分布型の変動を60°側方散乱型粒子カウンターの粒径対パルス高の理論的関係に基づいて計算した.幾何平均径および幾何標準偏差の変動をカウンター感光域体積中の粒子の存在平均個数との関係において示した.

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加速度センサやジャイロセンサが搭載されたスマートフォンなどの携帯端末が広く普及したことを受け，そのようなセンサから得られる情報を元に，歩行者の状態や携帯端末の所持状態，あるいは人物識別を実現しようという取り組みが行われている．本研究では，人物識別を目指した既存研究の多くが，平地での歩行状態のみを対象としているものが多い点に着目し，複数の歩行状態で人物識別を実現する方法を提案する．具体的には，平地歩行・階段昇行・階段降行の３種類の歩行状態を識別し，歩行状態別に定義した識別器を用いて人物識別を実現する．10人の被験者を対象とした実験の結果，最も高い精度が得られた線形判別分析において，歩行状態識別率95.7%，人物識別率85.0%（平地歩行），90.0%（階段昇行），77.0%（階段降行）が得られた．また，歩行状態識別と人物識別を段階的に行った場合の人物識別率の推定値は80.4%となった．さらに，提案手法と歩行状態の区別をせずに人物識別を行った場合との比較を行った結果，使用した５種類の識別器（k近傍法，決定木，単純ベイズ分類器，線形判別分析，サポートベクターマシン）のうち，k近傍法を除く４つの識別器で提案手法による人物識別率が高くなり，歩行状態別に人物識別を行うことによる識別精度改善効果が確認された．

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化学は医薬品生産の原動力であり,実生産プロセスが磨きぬかれた強固なケミストリーと一体化していないといけない。化学の地道な質的向上は極めて重要な課題であり,現在プロセスケミストリーやグリーンケミストリーいう名で呼ばれる新分野として発展途上にある。医薬品合成におけるプロセスケミストリーの現状を簡単に紹介しながら,企業研究における化学のあり方,研究の進め方について未来志向の製薬化学論をまとめてみた。

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