環境マネジメントシステムISO14001認証制度は,該当組織の環境活動がISO14001規格に適合しているかを審査,認証するものである。1996年頃から国内で急速に普及した当制度であるが,2009年頃から停滞傾向に転じている。従来の「適合性審査」の内容は,規格への適合度合いを判定することを重視していた。しかし,数年前からプラス「有効性審査」へと移行させている。「有効性審査」は,審査がISO 14001規格に適合しているだけでなく,パフォーマンスが向上しているかを判断する内容になっている。ただし,利用者からは審査料金に対する要望も大きくなっている。当稿では,ISO審査機関へのアンケート調査により,「有効性審査」はおおむね普及の方向にあることがわかった。ISO14001有効性審査普及に関する審査機関の対応について解明する。
抄録全体を表示