長野県における歴史的橋梁の現況調査結果を述べる.県内の道路橋, 鉄道橋, 水路橋で, 1960年代までに建造されたものを対象としたブ現地調査を行った橋は178橋である.
ラチス桁, 道路鉄道併用橋, 上路曲弦プラット・トラスなど, 全国的に見て希少価値のある鋼橋が存在する一方, ここ10年の間のトラス橋, アーチ橋は急激であった.
鉄筋コンクリート橋は95橋と多いが, アーチ橋がその半数を占める. 平野部では下路アーチ, 山間部では上路アーチが多い. 1930年代に建造されたアーチはよく現存している. 下路アーチの大部分はローゼ桁であり, 発祥の地にふさわしく, 1950年以降のものを含め29橋現存している.
鉄道橋あるいは鉄道橋を道路橋に転用したものについては26橋であるが, 鉄道橋の発達史上重要なものが一通り揃っている. また. 森林鉄道用の立派な橋が存在する.
水路橋には比較的大規模のものと, 石煉瓦アーチの小規模のものが存在する.
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